割れた体を差し出して
ガラスのように過ごしゆく
香ほることなき花の実を
隠して境界越えてゆく
滲んだ色を口惜しく
眺めて指を伝わせる
さながら夜は冷めてゆく
桜の樹の下 にて
そこで生まれた
この世から失われた小さな魂が蘇ることを
全てを無限に帰す為に